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中谷翠泉先生の個展 一瞬の生

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いつもお世話になっている中谷翠泉先生の個展が
鎌倉駅の近くの「ジャックと豆の木」というギヤラリーで開催されます。
3月25日(火)〜30日(日)11時〜17時

    

関東の桜の開花は、26日だそうなので、
八幡宮の段葛の桜は、その頃どうでしょうか?

お花見がてらにお出かけいただければ幸いです。


「ジャックと豆の木」は、鎌倉駅より徒歩6分のところにあり、
カフェとギャラリーのある施設です。

障害者の就労の場として芸術文化活動や地域交流事業を支援していこうと、
非営利の中間法人が立ち上げたとのことです。

このカフェでコーヒーなどを飲んでいただけると、
その収益は、障害者の方々のために役立てていただけるようです。
中谷先生の書展を拝見しながら、お茶を一杯いただいては・・・。

先生がこのギャラリーを選ばれたのも、障害者の方々のためのその活動に
共鳴なさったからと伺っています。


ギャラリーはコンクリートの打ちっぱなしのモダンな壁で、
中谷先生の迫力のある洒落た作品の数々が並ぶことでしよう。

金文(青銅器の表面に鋳込まれた、あるいは刻まれた文字のこと)作家として、
広く活動をされている中谷先生です。

その魅力的な世界をご堪能ください。


3・11はまだ終わってはいない。

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あの日から、3年。

東日本大震災で犠牲になられた方々のご冥福を祈ります。

まだまだ復興は十分ではなく、苦しく、悲しい思いをされておられる方も多いと思います。
大切なご家族を亡くされ、心の傷が癒えない方もいらっしゃるでしょう。

自然災害は、いつどこで起きるかわかりません。
被害の少なかった我々も、他人事ではなく、東北の皆様のためにお祈りします。

3・11はまだ終わったわけではありません。

原発だって・・・あれだけの事故を起こしながら、再稼働してよいものでしようか?


全てを飲み込んでいった、あの大津波の恐怖を。
日本という国が壊れてしまったような原発の惨劇を。
忘れません。

あの苦難に立ち向かい、
乗り越える努力をされている皆さんのことを
決して忘れません。

697 UNKNOWN HEROES - 知られざる英雄たち - 東日本大震災の復興に(+ 再生リスト)




この曲は、アフリカの飢餓と貧困層を解消する目的で作られたキャンペーンソングですが、
とても勇気づけられる曲です。

We Are The World HD / HQ

鎌倉お花見ツアー

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麗川会の方々へお知らせです。

桜の開花が待たれるこの頃、麗川会の親睦会を兼ねて、
鎌倉へお花見ツアーを企画しました。
是非ご参加いただけますよう、お願いいたします。


詳細は20日または22日のお稽古で、お知らせプリントを配布しますが、
このブログをご覧くださった麗川会会員の方は、
他の会員の方へ早くお知らせくださいますよう、
お願いします。


期日 3月28日(金) 阪東橋からまたは上大岡からマイクロバス乗車

コース予定
 鎌倉由比ガ浜 中谷翠泉先生個展見学とカフェにて軽食
 徒歩にて段葛(または小町通り)を通り、八幡宮へ 
 神奈川県立フラワーセンター大船植物園見学
 田谷 九っ井にて食事(そば・うどん)




雨天決行ですが、コースを変更する場合があります

お食事 2回もあります。
花より団子の方も、是非ご参加ください


 

松井如流先生 書・学一如の生涯

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年度末、そして春休み。
少しだけ時間の余裕ができるようになりました。

こんな時は、気が緩むのか、
いつも風邪をひきます。

案の定
今週は、鼻水が止まらず、やや熱っぽかったので、
静養に努めていました。

いつも私を気遣ってくださるAさんが、
お見舞いに「松井如流 書・学一如の生涯」という
分厚い本を貸してくださいました。

     

凄い本です。
松井如流先生のお考えや言葉がたくさん掲載されています。
表紙の「郁」という文字は本名「郁次郎」から落款に使用されている作品があります。

2010年に行われた松井如流先生の生誕110年の記念書展に作られた本のようです。

私は、その書展に伺えなかったので、先生の代表作しか知らなかったのですが、
魂のこもった作品の数々と
心の奥底に響く、先生の言葉は、
今の時代の私たちへ、
残された遺産です。



その本に載っていた、
先生のことばを皆様にご紹介します。


「書のように鍛錬をつんで出来あがる芸術にあって、先ず第一に師の指導によって書の根本精神なり書法の原理を十分会得すべきものである。そうしている内に次第に師法を脱して自己の理念を確立させて自己の風が出来上がるものなのである。
かように、師風に似ることが最初の道ではあるが、終局の道ではない。どこまでも、自分の工夫を加えて、常に新しい自己を発見、創造につとめてこそ芸術といわれるのである。
個我に徹してそこに新が流動してゆくのである。しかし、個性を発揮しようとつとめることの余り、自己満足、自己陶酔に陥っていい加減の所に安住したり、妥協したりすることは厳に戒むべきことである。」


「思えば、書の道は難しい。書には常に心と形とある。形を得ても心がこれに伴わぬことがあり、その反対に心があって形がそれについてゆけぬということもある。
また形を支える点や線の働きが、本当に生きているか、どうか、いつも悩みぬくのである。
かりに古い形を得たとしても、その表現が古代のそれではなく、現代に生き得るものでなくてはならない。
そのように現代に生きる表現とはなにか。たんなる装飾性に富む派手な表現だけに終始し、心がそこにないならば、書の価値はどうなるのであろうか。
いろいろの場にあって、いつも書の原点に立って考えようとするのだが、そうした苦悩と懐疑とを持ち続けながら、少しでも心と形と一致した境地へと近づきたいものと念願しつつ、歩み来たった私の道をかえりみるのである。」



生涯を「心形一致」の書の追求に捧げられ、脳血栓で右半身付随になられても、不自由な右手で書き続けられたとのことです。

その偉大な足跡を、現代に書を志す我々は模範としなければと思います。


母にお花を手向けて

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しばらくぶりのブログ更新です。


3月15日の明け方、母が天国へ旅立ちました。

7年ぐらい前から、進行性核状性麻痺という難病におかされ、
徐々に足も手も動かなくなりました。

最後は食べ物を飲み込むことができなくなり、
病気に苦しめられた最期でした。

しかし、皆様から多くの励ましをいただき、
頑張り抜いた闘病生活でした。

故人の意志により家族で葬儀を行ました。
誠に勝手ながらお香典などはご辞退させていただきますので、
ご心配いただかないよう、お願いします



本日は、お天気に恵まれ、母が好きだった鎌倉と大船のフラワーセンターに
麗川会の教室の皆様とお花見に出かけました

残念ながら、鎌倉の段葛の桜は、まだ咲いていなかったので、
小町通りを散策。
ものすごい人が出ていました。




子供の頃、母に連れられてよく来た大船のフラワーセンター。






菜の花、桜、チューリップ、木蓮、パンジーなどなどたくさんの花が咲き誇り、
春の到来を感じさせてくれました

この素敵な花々の写真を、母の霊前に供えたいと思います。







         



















春の絵手紙講習会

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前回のブログをご覧くださった方から、
多くのメールをいただき、有難うございました。

皆様のお気持ちに感謝いたします


さて、この数日の暖かさで、桜の花が一気に開花。
大岡川の桜が、素敵に咲いていました。

本日は、風が強く、時折激しい雨。
そんな中、南太田の教室で午前中、麗川会主催 絵手紙講習会を実施しました。



一週間前の23日に杉田の教室でも同じ内容で実施しました。



今回のテーマは「春の童謡を書く」
沙於里先生に春らしく可愛い絵を教えていただきました。

今回で5回目になる絵手紙講習会ですが、
毎回参加されている方は、流石に慣れてこられたようで、
なかなかの腕前です。

本日と23日の講習会参加者の作品を
一気にご紹介させていただきます。

          

          

          

          

          

          

          

          



初参加の方も本日は5名お越しくださり、
楽しんでいただけたようです。

次回は11月に年賀状の予定です。
皆様是非ご参加ください。

2014 現日会女流書展

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桜が満開で華やかな彩を見せてくれています。
4月になったので、心機一転、前向きに進んで行きたいと思います

まもなく始まる「2014 現日女流書展」のご案内です。

4月8日(火)〜13日(日)11:00〜19:00(最終日は17:00終了)
銀座 鳩居堂4階画廊にて

    

現日会の女性幹部と中堅による書展です。

鳩居堂での書展は、ご来場いただく方も多く、
出品させていただけることに、
喜びを感じ、緊張もしています

35cm四方のパネルに様々な世界が広がり、
女性特有の優しさと穏やかな作品が多い反面、
力強くパワフルな作品もあります。

8日(火)は当番で、私は一日中会場におります。

春風に誘われて・・・
銀ブラの節は、是非お立ち寄りください。




2014現日女流書展 明日から

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明日から13日まで、銀座の鳩居堂4階画廊にて、
2014現日女流書展が開催されます。

本日は、展示作業に行ってきました。

     

私の作品は・・・
イマイチと思いますが、
皆様、お時間がありましたら、お越しくださいますよう、お願いいたします。

     

展示作業の帰りに、作業をした方々と
銀座7丁目のライオンビヤホールへ。

ここはチェーン店で、4丁目のお店がお休みだったので、7丁目店に行ったのです。
初めて入って、その風情に目を見張りました。

正面カウンターの奥にステンドグラス。

     

天井は高く、タイル張りの壁や柱。

     

           

まるで古い教会に来たような、
そのレトロな雰囲気にノスタルジーをおぼえ、
周りのお客様は比較的年配の方が多く、
それでいて活気がありました。

ビールも美味しかった。

いつもこの前を通り過ぎているのに、
中に入ってみたら、こんな素敵なお店だったとは・・・。

ちょうど明日は、そのお店の80周年の記念日だとか。
明日来たら、なにかいいことあったのかなぁ・・・



夜のお稽古をはじめます。

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今月14日より月2回、夜のお稽古を始めます。

学生さんやお勤めの方、
ご希望の方はどなたでも、お越し下さい。

夕方6時から8時まで。
磯子区民文化センター杉田劇場会議室にてです。

入会ご希望の方、お問い合わせは、reisenkai✩goo.jp へ。
メールをくださる方は、アドレスの✩を@に変えてください。



昨日(8日)は、「2014現日女流書展」のお当番で、
一日鳩居堂の会場に詰めていました。
初日だったので、一日で200名以上のお客様にご来場いただきました。

麗川会の皆様、友人のIさん、そしてお仕事のお忙しいMさんがお越しくださり、
皆様に感謝いたします。

皆さん口々におっしゃるのは、「たびたび書展に出品されて大変ですね」と。

そうなんです。
でも、そんな私の書展をたびたび見に来て下さる皆様も大変です。

どうぞ捨て置いてください。
私が好きでやっていることですから・・・

皆様にたびたび来ていただき、
大変恐縮しています。



今は、来月はじめの賀墨書展の作品制作に苦しんでいます。

↓まだ、制作途中の段階。作品の部分です。



これは、120cm四方の紙に書いています。

大きな文字を書くのは久しぶりなので、
果たして完成できるでしようか?
不安です。


苦しみが大きいほど、
出来上がった時の喜びは、大きいはずなのですが・・・




母をおもいて

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母が亡くなって、まもなく1ヶ月です。
やっと、母がいないことに慣れてきたように思います。

生きているうちに
もっと母のためにやってあげることがあったと思います。
もっと母と一緒の時間を大切にすればよかった。
もっと母をどこかに連れて行ってあげたかった。
後悔が残ります。

母が病気と闘い、精一杯生きてくれたこと、
私の人生にとって大きな事です。

娘がまだ小さかった頃、私が仕事で出かけるときは、
よく子守をしてれました。

その頃の思い出が、母の幸せの時だったようで、
話をすることがままならない病床で
娘の幼稚園のころの話をはじめ、
驚きました。

人間は永遠ではないのですから、
私も残りの人生を「如何に」
生きるべきかということを考えなければと思います。

流される人生ではなく、
築き上げる人生がほしいと
思います。

やり残したことが
一杯の人生ではなく、
やり尽くした人生にしたいものです。

今回の現日女流書展は、
そんな思いから「如何に」と書きました。

           

「如何に」という言葉は、
「どのように」という意味と「どうして?」「なぜ?」という意味があって、
そう思うことからも、新たな発見と自分探しができると
信じています。



今日は相模原に住んでいる従兄弟夫妻が、お参りに来てくれました。
久しぶりに会ったので、母の話、父の話、伯父・伯母の話、兄弟の話、
昔懐かしい思い出話をたくさんしました。


相模原と言えば、
いつもお世話になっている沙於里さんから、
素敵なお手紙をいただきました。
有難うございます。

           



最近、私の心に響く曲です。
Metisさんの「花鳥風月」
皆様に一緒に聞いていただければ幸いです。
           


2014現日女流書展 私の好きな作品

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このところ、春の暖かさとともに良いお天気に恵まれて
現在開催中の現日女流書展が大盛況です。

お越しくださった方々に厚く御礼申し上げます

昨日、私は会場に行かれなかったのですが、
中国ご出身の男性が私の作品をとても気に入ってくださったとか。
大変嬉しい朗報です

その私の作品「如何に」は昨日のブログでご紹介しましたので、
本日は、他の諸先輩の作品の中から、
私が好きなものをご覧いただきます。

        
中谷翠泉先生の作品です。「礎」上下左右の空間が綺麗です。

        
伊地知星夏さんの作品です。「固まって薄き光のすみれ哉」
「薄き」の強さと「すみれ哉」のとぼけた感じがすきです。

        
谷合双辰先生の作品です。蕪村の句「冬の梅 きのふやちりぬ 石の上」
熟練のかなの線が見事です。

        
私と大学同期生の守谷秀翠さんの作品です。
鈴木道彦の句「ゆさゆさと桜もてくる月夜かな」 狭い空間をあえて作り、夜桜の風情を出しています。

        
大先輩 高頭子翠先生の作品です。「九變爲一」
温かく優しく、それでいて芯の強いお人柄が現れた作品です。



私は書かれた方をよく知っているので、
書は、技術だけではなく、
「人となり」が現れるものだということを
つくづく感じます。

良い作品を書くためには、
人間としての修行が必要
先輩方の作品を拝見し、痛感するのです。

嫌なことがあっても、
腹のたつことがあっても、
笑いとばす、

辛いことや苦しいことも、
じっと耐え忍ぶ、
そんな人間でなければと思います。


明日、明後日と残り2日の会期となりました。

どうか、良いお天気でありますように・・・


一杯のお茶 

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昨日、お蔭さまで「2014現日会女流書展」が終了いたしました。
ご来場くださった皆様、ありがとうございました

書展をするたびに、様々なことを学びます。

作品に関することは勿論ですか゛、
ご来場いただく方への感謝の気持ちが大切だと
つくづく思いました

一杯のお茶でお客様をおもてなしするのに、
真心を込めてお茶を入れることが肝要。
どんな良いお茶を使っても、心が込もっていなければ、
お客様は美味しいと感じてくださらないでしょう。
たとえ粗末なお茶であっても、
一生懸命おもてなししようとする心が
美味しく感じさせてくれると思うのです。

それは、書に通じていて、
たとえ技術が未熟でも、
懸命に表現しようとする心意気が、
良い作品を生み出すと思います。

私は、作品も人間もまだまだ未熟ですが、
人間いくつになっても、
完璧ということはないので、
未熟なりに頑張っていきたいと思います。

さて、今月に行われる知人の書展をご紹介します。

まず、絵手紙講習会の講師として、いつもお世話になっている
沙於里先生とお母様が主宰される蘭秀会書展
会場の町田市民ホールは、町田駅から徒歩7分です。

          



岡本公平先生が主宰されるCACA現代アート書作家協会の書展です。
現代的な作風にいつも目を見張ります。
4月17日(木)〜27日(日)11:00〜18:00(最終日は16:00まで)
タチカワ銀座スペースAtte 銀座8-8-15 タチカワブラインド銀座ショールームB1

          



現日会の名誉顧問 國吉幸舟先生が代表を勤められる「第51回 好文会書展」
例年の会場とは違って、今回は銀座大黒屋ギャラリーで行われます。

          



いつもお世話になっている書道ジャーナル研究所の小野寺啓治先生の書画展です。
楽しみにしています

          

          





 

第21回 蘭秀会書展

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冷たい雨の一日でした

本日より絵手紙教室の講師としてお世話になっている
沙於里先生がお母様と主宰される
第21回蘭秀会書展が開催されています。(20日まで)

朝から出かけようと思いながら、
雑事が次から次へと・・・

午後3時になってやっと港南台を出発。
町田の会場への到着は4時半になってしまいました。
5時までの書展で、残り30分。

ご挨拶もそこそこに、
慌てて拝見し、シャッターをきりました。

お母様はお加減がすぐれないとおっしゃっていましたが、
楽しくおしゃべりさせていただき、
熟練の作品を見せてくださいました。


会期中につき、写真は小さく控えめに。↓

     

昨年より出品者が少なくなったそうですが、
力作が並んでいました。



今日は、沙於里先生の「叶」コレクションの中から、
私の好きな作品を3点お見せしちゃいます。。。


   


    


    

他にもたくさんの「叶」が展示されています。

一つの「叶」という文字が、いろいろ表現され、
単純な文字でありながら、表情は様々。

沙於里先生が、書く事を楽しんでいる様子が伺われ、
見ている私も、嬉しくなります。

「叶」の額は、すべてご自分で表具をされているので、
色を上手につかったマットが冴えています。

こんなモダンな書が一点お部屋にあると素敵ですね



第21回 蘭秀会書展 その2

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ここ数日の寒さに、ストーブや、電気カーペットにご活躍いただき、
またまた冬のセーターを引っ張り出しています。

先日伺った蘭秀会書展の作品紹介です。
昨日で、会期終了しました。

麗川会からも、何人か伺ったようですね。

まず、私がもっとも惹かれた、沙於里さんの抽象作品「馬耳東風」

        

そして、「天地為我爐 萬物一何小」
    
        

ここ数年うかがっているこの書展ですが、
今年は沙於里さんの作品が輝いて見えました。
表現する喜びが感じられ、躍動感があります。

特に「馬耳東風」の馬は、何者にも動じない、ブレない精神の強さを感じます。

書は「文字を書くもの」と言った概念を払い除け、
作者の心像や形のないものを、自由に表現する抽象が最近注目を集めています。

前衛とか墨象とも言われていますが、紙にただ滅茶苦茶に書けば良いのではなく、
そこには思想があり、情感があり、思惑があると。

沙於里さんの作品を拝見し、

風に乗って空高く舞い上がるような、
すべてをさらけ出し、自分を開放したような
遥か遠くを見据えているような

そして、希望の光へ進む彼女が見えました




次にお母様の作品は、例年その熟達の技術と世俗を超越するような品格に脱帽です。
「もう年だから…」とかおっしゃいますが、
これからもず〜と、すてきな作品を見せていただきたいと思います。

         


         


お母様の師で、故 中平南谿先生の御作品。「天衣無縫」

         

亡くなられてもなお、人々に慕われている書家のお一人です。




         





第51回 好文会書展

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暖かな春の日差しが、心地よい一日でした。

昼過ぎに銀座へ出かけ、書展を4つ拝見しました 

本日は、銀座4丁目の大黒屋7階ギャラリーで行われている
第51回好文会書展をご紹介します。


好文会は、現日会草創に活躍された 故 桑原江南先生のご門弟の会です。

昨年、50回の記念展を終えられ、ご年配の会員が多いにもかかわらず、
いまなお長い歴史を築き上げておられます。

15名の会員数でありながら、
エレベーターを降りて、会場を見回すと、
所狭しとたくさんの作品が並べられていました。

一人3点出品されているとか。
しかも、その作品は、気品に溢れ、
一人ひとりが3つの作品をそれぞれ違った作風で、
長年培った幅広い書域、引き出しの多さを
見せてくれています。

私が好きな作品をご紹介します。

     

馬場六水さん「郷」



     

三枝百葉さん「禅客相逢有琢磨妙」


     

安田羊雨さん「笑いすぎかも ぜんまいのはじけしは」


     

鈴木正根さん「小さきは小さきままに・・・」円相の右上に仏様の印が押してあります。


そのほかにも、たくさんの素敵な作品がありました。
好文会書展は、27日(日)まで。
銀座にお出かけの節は是非お立ち寄りください。



その他にも、2軒隣の鳩居堂3階では、小野寺啓治先生の個展。
4階では、文人書家アート展?(後日ご紹介します)

銀座8丁目タチカワブラインドショールームの地下ギャラリーにて
岡本光平先生が率いられるCACA現代書作家協会のインテリア書展を
拝見してきました。



明日は、学校で健康診断。
夜8時以降、飲食禁止でして。。。
朝食も食べられません。
食べちゃダメって、辛いです。






文人書家のアート展?

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昨日伺った銀座鳩居堂4階で行われている
書道ジャーナル研究所主催の
文人書家アート展?のレポートです。(明日まで)

絵や色があったり、変わった素材の刻字があったり、
墨ではないもので書かれていたり・・・。、
面白い。

書の現代性を考える上で、
墨だけに拘わる必要はないのかもしれないが、
その中でも、私は、やはり真っ向勝負の
墨のモノトーンの世界が好きだなぁと
再認識。



     

現日会 副会長の岡 美知子先生の「富士山」
書への情熱は、いつも沸々とたぎっておられます。


     

神奈川書家クラブでお世話になっている石川芳雲先生の作品
自詠の詩を書かれています。
広西壮族自治区の少数民族の集落にて、自分の身長よりも長い髪を蓄え、観光客のために演舞する女性たちの心中はいかがなものであろうかという漢詩だそうです。
ご自分で漢詩を作り、こうして作品にされる。まさに日本を代表される文人です。



     
現日会で若手のホープ 栗原正峰さんの「誕生(はじまり)」「一」という文字で始まりを表現されています。
宇宙の中の小さな星の一つが地球で、その地球の起源を想像させてくれました。



     

岩手県大船渡の今野雲上先生の作品です。良寛のうたを書かれています。
3.11の被害のショックから立ち直られて、ますますご活躍です。





第49回 賀墨書展のご案内

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ゴールデンウィークに突入。
よい気候の行楽シーズンです 

どこへ行っても混んでいるので、
私は家でじ〜としている予定です。

連休終了後、第49回 賀墨書展を開催します。

5月8日(木)〜11日(日)10:00〜17:00 (最終日は15:30まで)
横須賀市文化会館3階 ギャラリーにて

     

この書展は、私の師の社中展。
本日はその準備と打ち合わせ会で一日師のお宅で過ごしました。


出品者は、ご高齢の方が多いのですが、
互いに労わりあい、励まし合っての書展です。

お時間がありましたら、ちょっと遠いですが、
お出かけいただければ、幸いです。

     

今回の研究作品は、「美」

美しい「美」を書こうとしたのですが、
いっこうに美しいものが書けず、

開き直って美しくないほうがよいと、
「醜美」と書きました。

       

この作品はボツ作品ですが・・・↑
ボツ作品でも、ちょっと好きなんです。



美しいものには、必ず醜さがある。

表裏一体と言うところでしょうか。

般若の面を思い浮かべながら書きました。



漢字かな交じり書の名品

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先日、ある方よりプレゼントしていただいた、
天来書院発行の「漢字かな交じり書の名品」という本をご紹介します。

      

今更定義するまでもありませんが、
漢字かな交じりの書とは、
現代人が使用している漢字とかなが交じった詩や文を、
素材とした書作品を言います。

本書は、明治から昭和にいたる書家と文人の名品を集め、
書家は美術評論家の田宮文平先生が、
文人は文部科学省の教科書調査官の中野遵先生が、
その作品の選定、総論・解説を担当しておられます。

漢字かな交じり書というのは、
歴史の浅い、新しい書の分野なので、
古典の手本があるわけではなく、
何をたよりに書いたらよいのか?と、
作品制作をされる方は、誰しも迷いが出るのではないかと思います。

私もその一人ですが、
こうでなければならないという束縛がなく、
自由に思いのまま書くことができるという点が、
良いところで、楽しくもあります。

この本を拝見し、
名品の数々に、心躍る思いがありました。
その解説を読ませていただき、
名品が生まれる所以を垣間見ることができました。
今後、作品制作の上で、参考にさせていただきたいと思っています。

       

口絵に掲載されている、私の好きな 須田剋太の書↑



文人編の種田山頭火の解説に、
次のような山頭火の文が紹介されていました。

小学校の児童制作展覧会を観て
「一年生の字はまことにありがたい。三年四年となると もうよろしくない。
 うまくなるだけ いけなくなるのだ。
 私はなによりも稚拙を愛する。
 上手ぶるのも嫌だが、下手めかすのは一層嫌だ」(其中日記)

上手く書こうと思って書くものではなく、
下手に書こうなんて思うのは、なおわざとらしく、
嫌味な作品になるということでしょうね。
自分の素が肝要。。。




5月の書展案内

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ゴールデンウィーク真っ只中。
この期間、あれもこれもやりたいと思うのですが、なかなか進みません

この数週間、Yさんから送られてきた添削用の作品が行方不明で、
ずっと探していたのですが、今日高く積まれた書類の下からやっと発見。

よかったよかった
明日添削して、至急返送します

5月の書展のご案内をいただいていますので、ご紹介します。

香川県高松市の現日会でご活躍の
市原佳代氏の個展が8日より開催されます。

      

佳代さんは、
凄くまじめで、気遣いのある優しいお人柄。
お子様の指導も真摯に取り組まれているようです。
残念ながら、ちと遠くて伺えませんが、
ご盛会をお祈りします
高松にお住まいの方が、このブログを見ていてくださったら、
是非お出かけください。

同じく8日から、東京日本橋の高島屋8階ホールにて、
「第45回 現代女流書100人展」
毎日新聞社の主催です。
横須賀でご活躍のI先生よりご案内をいただきました。

      

この女流書展が12日に終了すると、
同じ高島屋ホールにて、14日より
「第37回 かな書展」 があります。
知人が何人か出品されているので、
何度かお邪魔させていただいていますが、
優美で格調の高い仮名作品が、多数並びます。

      

月末ですが、
友人の石渡鵞遊さんが古民家を会場に個展を開催されます。
「ななつぼし」
5月31日(土)・6月1日(日) 11時〜19時
阿佐ヶ谷のドーモ・アラベスカという
イベントの時だけ公開されるモダンな建物を会場とされるそうです。

      

      


いわゆるギャラリーや画廊のような箱モノでなく、
古民家などの変わった空間にて、
書作品がどのように見え、どう感じられるのか、
とても楽しみにしています








麗川会すてきな仲間 その2

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上大岡のひまわりの郷で、教室を初めて、
20年ぐらいになるでしょうか?

はっきり覚えていません。

その発足当初に麗川会に入会してくださった良穂さん。

昭和一桁生まれでありながら、毎日の散歩はかかさず、
ご家族の食事の支度、掃除洗濯と家事を一手にされて、
尚且つ、毎日筆を持っておられます

60歳にして書を始められ、今は?歳。
でも、すごく若々しいのです。

書道の他に、俳画を嗜まれ、
体操教室にも通われていると、おっしゃっていました。

3月に行った麗川会の絵手紙教室には、ご都合で欠席だったのですが、
その代わりにと、ご自身でこんな作品を書いてくださいました。
      ↓
    
      
    
      



「春高楼(こうろう)の 花の宴(えん)
巡る盃(さかづき) 影さして・・・」

より、「花の宴」 「巡る盃」をキーワードに
流觴曲水の宴をイメージされたとのこと。
さすがです。

5月8日(木)から、第49回賀墨書展が始まりますが、
良穂さんも出品されています。

これは、完成品ではないのですが、

      

目が少し悪いので、大きな字粒の
曼殊院本古今和歌集(まんしゅいんぼんこきんわかしゅう)を書きました。

実際は藍・浅黄・薄茶といった、渋い料紙に書かれたものですが、
暗い色だと見にくいとおっしゃられ、
明るめの紙にしました。

曼殊院本古今和歌集は、
京都市左京区の曼殊院に伝来したことから、この名が付いています。
伝称筆者は藤原行成。平安古筆の代表的遺品です。

字粒が大きいので、簡単そうですが、
実際はとても難しい。
ふところ広い字形と、流麗な長い連綿線、
潤渇の変化、ごまかしがききません。

良穂さんは、この一年、何度も繰り返し練習され、
この賀墨書展にて、完成されました。

次は、どの古典を書こうかと、ただいま思案中です。


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