第61回現日書展が終了し、ホッとしています。
東京都は新規感染者が2万人を超える中、
緊張しながら5回、上野へ向かいました。
リスクはありますが、
久しぶりに会える仲間たちと、
一緒に書展の事務や当番をしながら、
こうして書展に出品できることが、
幸せなことだと思います。
今回の書展では、大小4点を出品しました。
「現世」と題名をつけました。
可読性を考えずに般若心経を書きました。
般若心経というのは、
読む人、唱える人の心の在りようによって、
解釈が様々です。
この作品を見てくださる方が
どんな現世を感じられるでしようか?
私自身は、戦争で傷つく人がいて、感染症に苦しめられ、
地球環境の悪化で気候変動が著しい。
身近では偏見、いじめ、差別といった悲しいことも。
今の世の中はネガティブなことばかりですが、
黒の合間に見える白からは、
明るい希望を見つけてもらえるかな?と。
鴨長明「方丈記」の冒頭です。
以前もこの部分は書いたことがあります。
「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。
淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、
久しくとどまりたるためしなし。
世の中にある人とすみかと、またかくのごとし。」
人の無常の悲しみと儚さを川の流れに例えた文章です。
いつまでも同じではない、確実に年齢を重ねているのだから、
残りの人生、悔いがないように生きていきたいものです。
臨書です。
隷書が苦手な私ですが、訓練のために「石門頌」を書きました。
摩崖(自然の懸崖または大石の表面を磨いて、
文字・画像などを陰刻または浮き彫りにしたもの。)
の作品なので、伸びやかさを意識したのですが、
やはり下手くそです。
「窓」をテーマに書いた研究作品です。
尾崎放哉の句
「なんと丸い月が出たよ 窓」
8月19日~21日 横浜桜木町 ゴールデンギャラリーにて
「第30回書展 グループ墨花」を開催いたします。
是非ご高覧くださいますよう、ご案内いたします。