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第24回書展 グループ墨花 開催中

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グループ墨花 2日目。
今日も昨日を超えるお客様にお越しいただき、
感謝です

汗をかきながら、会場にたどり着かれるお客様の顔を拝見するたびに、
いい加減な作品をお見せするのは申し訳ないと思うのですが、
それも後の祭りで、
すでに作品は並んでいる訳でして・・・



メンバーの今回の作品を少しだけ、
ご紹介します。


守谷秀翠  
「夏山の木末の繁にほととぎす鳴きとよむなる声の遙けさ」大伴家持のうた



福嶋翡舟 「臥游」



鈴木鵬舟 「向上心」



向田湖蝶 「河童」



榎本大城 「水和名月流」


明日は最終日。
午後6時までですが、生憎の雨模様。
でも、ちょっとは涼しいかも

おかげさま

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「第24回書展 グループ墨花」が昨日終了いたしました。


「おかげさま」

本当にたくさんのお客様にお出かけいただき、
只々感謝、感謝です。

会場が混んでいる時間帯は、
ご挨拶もそこそこで
大変失礼いたしました。

遠く群馬や静岡、秩父からも
おでかけいただき、大変恐縮です。

昨日の最終日は、
生憎の雨模様。



会場に入っている私たちは、
鎌倉芸術館の中庭を眺めているだけでしたが、

傘を持ち、長靴で大勢の方がお越しくださり、
しかも突然豪雨があり、
ずぶ濡れで入ってこられる方は、
お気の毒でした。

こうして、ご来場いただくみなさまのお顔を拝見するたびに、
皆様に支えられての私であることを
改めて自覚いたします。

平素陰日向なく支え、
応援してくださる、
皆様の「おかげ」で
なりたっていること、

誠に有難うございます。





平和への祈り その2

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今年の作品のメインは、
広島の原爆詩人 峠 三吉の詩を
書いています。

前回の現日書展に続き、
今回の「第24回書展 グループ墨花」で、
峠 三吉の「ちちをかえせ」から始まる
原爆詩集の序文を書きました。

これは、御存知の方が多いと思いますが、
広島の原爆記念公園に石碑があります。





平成15年、広島の小学生らによる「こども平和宣言」に、
この詩はとりあげられ・・・


人間はだれもが、夢と希望にあふれた、幸せな生活を送ることを願っています。
しかし、58年前のあの日、広島に落とされた一発の原子爆弾は、
明日へ向かって懸命に生きようとしていた人々の、
望みや願いを一瞬にして奪い去り、緑あふれる街並みを消し去り、
多くの人々の心に深い悲しみや苦しみを残しました。

ちちをかえせ ははをかえせ  としよりをかえせ こどもをかえせ


わたしをかえせ わたしにつながる  にんげんをかえせ


にんげんの にんげんのよのあるかぎり  くずれぬへいわを へいわをかえせ





この峠三吉の詩に込められた、戦争のない、平和な世界は、
いつまでも変わらない私たちの願いです。

世界には今も、大量の核兵器が蓄えられています。
「正義」の名のもとに、戦争や紛争がくり返され、
私たちと同じような子どもたちが傷ついています。
また、私たちの身の回りにも、いじめや暴力の問題があります。

戦いや争い、そして、いじめや暴力をなくすために必要なのは、
「相手を思いやる心」です。
性格の違いや考えの違いはあっても、お互いに寛大になり、
お互いの理解を深め、お互いのよさを認め合っていく努力こそ、
平和への糸口だと思います。
「暴力ではなく対話を」、
これは、平和のために私たちができることの一つです。
世界の友だちのために、ユニセフの募金に協力したり、
おじいさんやおばあさんに席をゆずったりすること、
これも私たちにできることです。

こうした「人のために」一人一人ができることを実行する勇気を持つ時、
世界中が人々の明るい笑顔でいっぱいになると思います。

私たちは、核兵器の恐ろしさを世界の人々に訴え続けます。
そして、廃墟(はいきょ)の広島を、
水と緑と文化の街として復興させた人々の努力を語り継ぎ、
「平和の折り鶴」を広島から世界へ力強く羽ばたかせていくことを誓います。

2003(平成15)年8月6日
こども代表
広島市立段原小学校6年
広島市立南観音小学校6年




この宣言を読み返し、
身近な人々への
思いやりが、
「平和」へと繋がることを、
改めて気づかせてくれました

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「愚」

第24回書展 グループ墨花の出品作

横180×縦90




其知可及也 其愚不可及也 (論語)

(其の知に及ぶべきも 其の愚に及ぶべからず)

平和で安定している時は知才をもって国は治められるが、
国が乱れ危機的状態の時は智略策略はひかえて
愚直なまでの誠実さで事に当たる。
といったことだそうで。

「愚直なまでの誠実さ」
それが今、私たちの周囲に欠落していることかと思います。


人は、自分が利口であると背伸びをしたがりますが、
馬鹿になりきることのほうが、難しい。

ずる賢い人よりも、バカ正直でありたいと思います。

「愚」とともに生きていきたいと・・・

伝統の力と革新の魅力

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夏休みも残り少なくなってきました。

本日は、現在開催中CACAカジュアルアート印展へ、
お邪魔してきました。

一番の目的は、友人のМさんの印譜を購入すること。
私は彼の印の大ファンでして・・・

会場にはいるなり、一目散にゲット。
実際の印も販売されているのですが、
私は、いろいろな印が見たくて
印譜をいただきました。

「方寸遊戯」と題された冊子。
それぞれのページに
彼の刻した印が押してあります。
その印はどれも魅力的。


「入古得新」→古いものを学び、新しいものを得ること






そしてさりげなく書かれた線や模様や文字が
効果的に、印をひきたてます。

26日まで
表参道駅からすぐの
ギャラリーコンセプト21にて。





その他小物などの販売もあり、
とても楽しく魅力ある書展
です。

Мさんの印譜は人気商品なので、
すぐに売り切れるかも




表参道から一駅移動し、
国立新美術館へ。


本日幕を切った
「第32回読売書法展」

撮影はしてはいけない雰囲気だったので、
カメラは封印しましたが、
たくさんの数の出品でした。
有名な先生の作品でさえ、2段がけになっている。

さすが、伝統の読売です。 
組織の力はさることながら、
その作品は、
どれも力作揃いで凄い。
やっぱり皆うまいなぁ~と感心するばかりです。
ひさしぶりに読売に伺い、
襟を正し、背筋を伸ばして拝見して参りました。


国立新美術館を帰りに撮影。
緑が濃くてこの時期はきれいですね






 

風まかせ

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「蓬轉」


第24回書展 グループ墨花 出品作
35×70


「蓬」とはヨモギに似た草。
風に吹かれると
根が抜けて転がり飛ぶことから、
成り行きに身をまかせること。



あれこれ考えても、
どうにもならない
こともある。

何も考えないで
成り行きに身を任せること、
時にはそれも必要。

風に逆らって
生きていくことに
疲れませんか?






帰りなん いざ

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「帰去来」

第24回書展グループ墨花 出品作品


顔真卿 送裴将軍詩より
「帰去来」
意臨になりすぎている作品で
原本とはだいぶ離れていますね

顔真卿 送裴将軍詩は、
楷書・行書・草書・隷書が混じりあった
雑体書(いろいろな書体が混じりあった作品)の代表です。
いろいろ混ざり合った調和が面白いところですが、

苦し紛れだったので、
多くの文字を書く事ができず、
意味の通る「帰去来」の草体のみを選びました

陶淵明の「帰去来辞」、
「帰去来兮」で始まり
「帰りなん いざ」と訳されています。




麗川会 基礎を大切に

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殊のほか暑かった8月もまもなく終了。
涼しい秋風が吹き始めました。

久々に麗川会の教室の課題作品のご紹介です。

初心者向けの基礎課題の反復練習。
初心者も多いのですが、
長年やっている方も、初心に立ち戻ってといったところです。
熟練者でも、半紙に2文字というのは、
かえって難しいものです。


ベテランのIさんの作品。
伸びやかさがあり、波磔が丁寧に払っている。
線の太さと文字の大きさのバランス良い。
慣れない隷書にも関わらず、完成度が高い。


いつも隷書を書いているSioさんの作品。
余裕がある筆使い。
筆が紙にくい込み、奥深さあり。
「志」の波磔のボリューム不足が惜しい。


頑張り屋のSuさんの作品。
堂々とした伸びやかな字形・線質に目をみはる。
かなり練習を積んだ作品、ご努力に脱帽。


楷書がお得意のSiさんの作品。
堅実な筆使い、これまでの臨書経験に基づき、
細部まで手本に従っている。上手い!!!


展覧会向けの大きな作品を書いたり、
詩文作品を書いたり、
細かな仮名を書いたりと、
いろいろな作品が書けるように
取り組んでいますが、
やっぱり基礎は大切です。

10月のはじめに隔年で開催している
「書を楽しむ麗川会展」を今年は開催予定。
準備は着々と・・・

一番進んでいるのは
懇親会の計画
幹事さんが頑張ってくれています。





9月10月のお稽古予定

上大岡教室  ひまわりの郷 10:00~
☆9/6(日)
☆9/12(土)
☆9/26(土)

☆10/10(土)
☆10/25(日)
☆10/31(土)

杉田教室  杉田劇場 15:00~

9/6(日)
9/19(土)
9/27(日)

10/11(日)
10/25(日)
10/31(土)

杉田教室 夜間の部 杉田劇場 19:00~
9/14(月)
9/28(月) 

10/26(月)

阪東橋教室 地域労働文化会館 14:00~
9/3(木)
9/17(木)

10/15(木)
10/29(木)

見学随時
入会ご希望の方は、いらしてください。








2015書TEN―めざめ― ご案内

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9月に入りました。



今回で6回目の「書TEN」
「2015書TEN―めざめ―」の
ご案内です。



9月21日(月・祝)~24日(木)
10:00~18:00
21日は13:00より
24日は16:00まで

東京芸術劇場 B1階 アトリエイーストにて

JR池袋駅西口より徒歩2分

会期中、ご来場の皆様に楽しんでいただきたいと、
22日13:00より
ワークショップ「自分を書く」

ワークショップを進行される沙於里さんからは、
次のようなメッセージがあります。

自分について考え、自分に対する印象を一文字あるいはことばでもいいので
それを半紙に書きます。
次に、なりたい自分について考え、それも書きます。

「何を書くかが決まれば作品のほとんどはできたようなもの」と言われますが、
それを体感してもらいつつ、自分について考え、知り、めざめ、
作品として残し持ち帰って頂いて、
TEN展にお越し頂いたことことで、何かにめざめるきっかけになれたら



そして23日13:00よりは
高知で活躍されている谷合双辰さんの席上揮毫
「かな表現 今と昔」があります。
変体かなを交えた古典を重視したかな作品と
現代調の詩文書の世界を対比して
かなの表現をお楽しみいただきます。

是非ご来場ください。

メンバーが書いたハガキを
先着順にご希望の方へプレゼントいたします。

私にとっては、先日大船のグループ展が終わったばかりで、
今年はハードスケジュール。

でも、この書TENの一員であることに誇りをもち、
自分を高めることができていると実感しています。

パラアートスクール30周年記念展

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パラアートスクールは、障害者の稀有な才能を引き出すことを目的に
30年前に障害者カルチャースクールとしてスタートしました。


今年、30周年記念の作品展を開催する。
スクール生の個性的な作品(絵画・書)90点を展示するほか、
特別展として、鈴木達也さんの作品20点が展示されます。

達也さんは、脳性マヒによる四肢体幹機能障害のため、
ヘッドキャップに筆をつけ、頭を動かして力強い線を生み出しています。




達也さんの作品「天地玄黄」

以前、私の書展を達也さんがサポートをしてくださる方と一緒に見に来て下さり、
その熱心な書への情熱を感じさせていただきました。

身体がご不自由でも、懸命に打ち込まれる姿勢、困難に屈せず諦めない姿に感動です。
五体満足な私たちが、言い訳ばかりしているのを、恥ずかしく思います。

是非、「パラアートスクール30周年記念展」をご覧いただき、
達也さんの作品から、元気を吸収していただけたらと思います

「パラアートスクール30周年記念展」

[会期]
9月7日~9月10日 10時-17時

[会場]
豊島区新庁舎 東京都豊島区南池袋2-45-1
「としまセンタースクエア

[問い合わせ]
(公財)日本チャリティ協会 
03-3341-0803

現代の書を求めて

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常総の鬼怒川の決壊。
自然の脅威。
またもや、「いままでに経験したことがない大雨」
家も車も全てが流されていく。
その流れの早さ、
言葉になりません。

被害に遭われた方に、
心よりお見舞い申し上げます。

先日、同世代の友人が言いました。
「いつまで生きていられるかわからないのだから、
元気なうちに精一杯書かなければ・・・」と。

私たちもそんな言葉を口にする世代になってしまったのだと、
しみじみ思いました。
自分の運命にどのような未来があるかは、
神のみぞ知ることなのでしょう

さて、本日はすでに開催中の
CACA現代art書展

年間何回か開催されるCACAの書展ですが、
伺うたびに新たな発見があります。






それと私が密かに大ファンの浅田聖子先生が陶芸の宮上氏とともに展覧会を開催されています。
浅田先生と面識はないのですが、作品が大好きで・・・

SEIKO ASADA ・MAKOTO MIYAGAMI EXHIBITION

  ー 浅田聖子・宮上誠 作品展 ー


会期:2015年9月8日(火)~13日(日) 11:00~18:00
   ※ただし、最終日は17:00まで。
※12日(土)13日(日)共に14:00〜15:00会場にてギャラリートーク開催!
会場:銀座 清月堂画廊
   東京都中央区銀座5-9-15 銀座清月堂ビル2階



もうお一人濱崎道子先生の個展
濱崎先生もネットで作品を拝見しているだけなのですが、
パソコンの画像からそのエネルギーが伝わってきます。





実は、一昨日伺うつもりだったのですが、
この大雨で出そびれてしまいました

近日中に拝見したいと思います。

前を向いて その1

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一夜明けて、常総の被害状況が明らかになってきました。
そのうえ、今日は宮城県の川も決壊し、
その他の地域も被害が大きかったと聞きます。

各地で亡くなられた方や不明の方も多く、
泥まれの家や町の様子に呆然としておられる
被災者の方々には、心からお見舞い申し上げます。

長かった雨の日々が終わり、
今日はやっと晴天。

書展めぐりをして元気をいただいてまいりました。


銀座 鳩居堂4階にて、
濱道子先生個展「天人合一」

「天人合一」とは、
天・人を対立するものとせず,本来それは一体のものであるとする考え方だそうで、
そのメインの大作が画廊正面に堂々と飾られて、すごい存在感でした。
富士山に近い禅道場の野外で書かれたそうで、
その迫力はに圧倒される。



人と自然は調和と統一の中にあり、「天」と「人」の調和こそが最高の理想。
でも、人は自然に反するようなものを作り出し、自然を破壊するような行為を繰り返している。
その反動が最近起こる異常気象なのかも。


濱先生にご許可をいただき、作品掲載させていただきます。









とてもエネルギッシュな作品達です。

会場に来られている一人一人のお客様に声をかけられて、
濱先生のパワーは凄いと感嘆いたしました。

常に前を向いて活き活きと、
見習わなければ・・・

先生のお言葉に
「限りある命と生かされている瞬時を凝視しながら、
今を生る書を目指していきたい」
とありました













前を向いて その2

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本日の書展めぐり第2弾
銀座 清月堂画廊での
浅田聖子先生の「message」と名付けられ展覧会

素敵な書作品と宮上 誠さんの陶器に囲まれて、お客様がみなさん笑顔。
会場の居心地の良さに加えて、心のやすらぎをいただける空間でした。

初めて浅田先生とお話させていただいたのですが、
本当に明るく気さくな方です。
温かいお人柄を感じました。

柄にもなく、大変興奮していました

その先生をサポートされる方々も
とてもご親切で、
浅田先生は素晴らしい人格者だからこそ、
皆さんがついてこられるのだと思います。


会期中につき、会場風景のみのご紹介。







この後ろ姿の方、御存知の方も多いでしょ

会場で偶然お会いしたW先生とKさん。
世間は狭いもので、みんなが繋がっているのだと思いました。

人は困難にあったり、心細い時には、
周囲の手助けがあります。
でも、それは常に自分が前を向いていることが必要。
常に自分のことだけではなく、周りの方への思いやりと気遣いが必要。

浅田先生に始めてお目にかかり、
多分先生はそれがあるからこそ、
こんな素敵な書展を開催されるのだろうと思いました。




その後、表参道に回って、CACA現代アート書展へ。
ハイセンスな作品の数々、大変勉強になりました。

今日は収穫一杯の一日でした


必見 清水比庵展

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「富士山の見ゆるところにをる人はあした夕べにたのしかるべし  比庵90歳」



「絵手紙の元祖」と言われた清水比庵の遺作展が
JR本郷台駅前すぐの横浜市栄区民文化センター「リリス」のギャラリーで
明日(21日)正午までの会期で開催されています。

もう少し早くお知らせできればよかったのですが、
このところ書展の準備に追われていて、
近くで開催しているのに、
なかなか出かけられず、今日やっと行ってきました。

これから行こうという方は、
明日の午前中しかありませんが、
是非ご覧になってください。





歌人であり、画家であり、書家であった
清水比庵は、晩年「いま良寛」と呼ばれ、
豪放磊落、自然体の作風は、とても現代的。



「今 良寛といはれてわれは汗かきぬ 本良寛はゐねむりてござらう 比庵92歳」


作品を所蔵されている清水比庵の孫にあたられる方が、
栄区に在住されている経緯から、
本郷台で開催されたそうで。

会場には、思いがけず以前お世話になったY先生がいらっしゃり、
懐かしくおしゃべりをさせていただきました。
Y先生はこの比庵の作品整理を手助けされ、
この書展を主催される会の一員でいらっしゃるとのこと。
ご丁寧に説明をいただき、
そのお孫さんにも、ご挨拶をさせていただきました。



漢詩を書いて、その次に漢字かなまじり文、
あまり見ない作風だが、一つの比庵の特徴となっていて、面白い。

明治大正昭和の時代を生き、とくに高齢になってからの作品は、
若い時よりも勢いを増し、前衛の要素も加味しているように感じられる。




「毎日佳境」の有名な作品があるが、
田宮文平先生が比庵の言葉とともに
次のような紹介文を書かれておられます。

(前略)
清水比庵は歌にも書にも独特の考えの持ち主であった。
「私は歌のあるグループ(『窓日』主宰、田宮注)におりますが、
そのグループの人達に、人間は社会に奉仕しなければいかん。
奉仕のできるような人間でなければいかんと主張している。
その奉仕の一つとして顔の奉仕がある。
人間はよい顔をしておれば、それが社会への奉仕になるという主張なのです。
よい顔をしておる人が集まると、自然平和にもなる。
それから和やかにもなる。
それからまあ文化の発展をする。
人間はそれで顔が良くなければ仕事も良くいかん。
例えば書道で言いましても、顔のいい人でないと、書がうまくないと、こういう結論になります。」
そういう意味を敷衍して考えると、
この『毎日佳境』のおおらかな書は、
清水比庵翁八十五歳の顔が生み出したものと言えるのかもしれない。
古来、「書は人なり」という。
プロの技術で書く書人の作だけが、「書」ではないということでもあろう。





今回拝見した「毎日佳境」は梅の絵が添えられ、
その花ざかりで「佳境」をより強調していますね。






書23点、画21点、絵手紙20点が一同に展示。



ご覧になる方は、明日の10時~12時、急いでください

2015書TEN―めざめ― 作品①

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シルバーウィーク
お天気に恵まれて、
「2015書TEN―めざめ―」を、
盛会に終了することができました。

これも、偏にご来場くださった多くの皆様のお蔭と、
感謝申し上げます。
 
私にとっては、楽しいメンバーと、
この4日間を過ごし、最高にハッピーでした。


10名の個性豊かなメンバーの書展ですが、
今回も見事に十人十色、
それぞれに違ったものが、出揃いました。
何回かに分けて、作品をご紹介しますので、
お付き合いいただければ、幸甚です。

私が、自分にない世界として、
注目しているのが、
抽象の世界です。

文字性がなく視覚平面芸術として
純粋に造型・線・墨色・余白などの美しさを主張し、
時間と空間との美的構造の上に
新しい造形を打ち立てようとするもの。

でも、難しい理論はそっちのけで、
ただ心のままに書けばよいと言う。
(誰が言ったかは、ナイショ)

上の作品は、新潟の岡村雞守斎氏の「波のイメージ」

全体像は、こんな感じです。⇓



昨年の書TEN、直前にご病気で入院され、
前回は、作品のみのご参加でご本人はお越しになれず、
心配していましたが、
その後、ご静養にはげまれ、
今年はすっかりお元気になられました。

岡村氏の生きる喜びとエネルギーが
表われている作品。
胸が熱くなりました。


次に坂本沙於里氏



木簡を愛する沙於里さんならではの、
楽しげな波磔の表現。
3×6尺の大きな紙でインパクトの強いものとなりました。

題名は「祈りのかたち めざめ」



迷いなく、気取りなく、
何も囚われるものなく、
自分をさらけ出し、
作品に向かっている作者の意気込みを感じます。



人間生きていくうちには、
喜びも悲しみもあり、
辛いこと、苦しいことを
それぞれが背負って生きています。

喜びや愉しみは率直に自分の肥しとし、
艱難辛苦に立ち向かい、
強く、
乗り越えなければなりません。

その道の先には、
明るい未来や希望が待っていることを信じて、
元気に進んで行きたいものです。

そんな「祈り」をもって、
私はこの二つの抽象作品をは拝見しました。













2015書TEN―めざめー 作品②

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東京 池袋駅からすぐ近くの東京芸術劇場で開催した、
「2015書TEN」です。

最近、東急と副都心線が繋がり、
JRの湘南新宿ラインを利用して、
横浜から池袋まで一本。
30分ちょっとで来れるのですが、
池袋は遠く感じられる方が多いようです。

行かれなかったので、
「ブログで作品を観ます」との、
お声をいただくので

本日は先輩女性陣4名の作品のご紹介をば・・・






中谷翠泉氏の「陰陽」






谷合双辰氏「露」





伊地知星夏氏「秋の野に」





多田翠香氏「抱心」


先輩たちの書に対する情熱の強さに、
圧倒されてしまいます。

時間がない、お金がかかる、
もう年だ・・・なんて
愚痴をこぼしながらも、
自分の作品に誇りをもち、
自分自身を磨くことに、
全力投球をしておられます。




会期最終日に行った合評会。
互いに作品について、言いたいことを言いました。

何を言おうが
何を言われようが、

言える友がいること、
言ってもらえる仲間がいること、

それが何より幸せです

2015書TEN―めざめ― 作品③

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書TENが終わって、4日目。
今日は朝からお礼状を書いています。

本日は、2点のご紹介を・・・。

書TENの代表 木原光威氏の 山本洋三詩より「純白に凍る」です。
上の写真は部分。

全体像はこちら。↓




毎回何か新しい試みが感じられる木原氏の作品ですが、
今回はいつもより渇筆を強調して、白さを意識されているかと。
文字の傾き、細かい部分の配置、いつもながらに「お見事」です。

これまでに宮沢賢治・中原中也・尾崎放哉などをモチーフとされていますが、
このところ山本洋三氏の詩を使われています。

山本洋三氏について語るとすご~~~く長くなるので、
皆様こちらのホームページブログをご覧ください
とにかく、多才で楽しい方、こんな詩を書かれるのですから、ロマンチストでもあるのでしょう



詩の全文のみ、ここで紹介いたします。



 生



空は青く

木の葉は緑であるという

恐ろしいまでの単純さと

空は

赤く燃え

紫に染まり

漆黒に輝き

木の葉は

黄に散り

紅に舞い

純白に凍る

という多様さとが

ぼくらの

生の

あり方だ



この詩の中から、心に止まったフレーズ「純白に凍る」を切り取り、
大きく書かれたと木原氏はおっしゃっていました。

このところ、書TENは木原氏に代表を勤めていただいていますが、
ご本人は「役割分担です」と繰り返されています。

メンバーから信頼が厚く、
書の実力は満点、
熱い情熱を持って皆を引っ張り、
それでして優しい気遣いをしてくださる、
素敵な代表です。


ただ作品を書くだけでは、偏った人間になってしまいます。
積極的に広くコミュニケーションを図ること、
人との関わりの中に自分の成長があるのかと。

その点でも、
コミュニケーション能力の高い
木原光威氏に、
書TENは勿論、
これからの書道界のリーダーになってもらいたいと思います






筵平桃太郎氏の作品。
「壺の圖」です。
右上に添えられている漢字は、万葉集。
 「造駒 土師乃志婢麻呂 白久有者 諾欲将有 其黒色乎」
  駒造る土師の志婢麻呂白くあればうべ欲しからむその黒色を


奎星会で御活躍の桃太郎さん。
メンバーは「桃さん」の愛称で呼んでいます。

独特の世界観をお持ちなので、理解するには「10年早い」のか?

とにかく、凄い芸術家の匂いがします

2015書TEN―めざめ―  作品④

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昨晩は、素敵な月が見えました。

夕方6時過ぎ、横浜の環状2号線に乗って、
夜のお稽古に向かう途中、
高架に差し掛かったところで、
見事なスーパームーン。

あまりの大きさと鮮やかな色にしばし見とれてしまいました。

おっとぉぉぉぉ。。。前の車に追突寸前。。。スレスレで急ブレーキ
危ない。危ない

さて、2015書TEN―めざめ―の作品紹介にお付き合いいただきましたが、
この④でピリオド。

恥ずかしながら、私の作品をご覧いただきたいと思います。

今回は、製作期間に疲れからの体調不良。
それに加えて、仕事が溜まっていて、時間不足。

でもでも、いい訳できないことは、わかっています。

他のメンバーが頑張っておられる中、
一人、情けないなあと肩身の狭い思いでした。





「色即是空」

日本橋の小津和紙で購入した1枚ものの染め紙をバックにしました。






「強くなんてない」

「私は自分が強くないことに気づいた」と言ったら、
メンバーが吹き出し気味に笑っていた。
どうしてだろう???






「曉」

百人一首の壬生忠岑の歌に
「有明のつれなく見えし別れより暁ばかり憂きものはなし 」があるが、
「めざめ」の朝のイメージは、夜明け前の暁の切ないイメージだった。


夜明け前は悲しい気持ちでも、
やがて希望に満ちた朝がやってくる。

「あけない夜はない」って、よく云う。
ダメなときもある。
スランプが時々あってもいい。

ずっとスランプが続くかもしれない。

でも、きっといつか回復できると信じて
前へ進んで行きたいと思います。

来年は、もっと頑張ります。
と、誓いを立てて、
今年の書TENは終了しました。







第5回 書を楽しむ麗川会展  ご案内

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「書を楽しむ麗川会」というのは、
私が主宰する書道教室・・・

いや、主宰ではなく、私が雑用係を勤める教室ですね

隔年で教室の展覧会をしているのですが、
今年はその年にあたり、

10月3日(土)~6日(火) 10:00~17:00
港南区民文化センター ひまわりの郷 ギャラリーにて
(京急線 または横浜市営地下鉄 上大岡駅 駅ビル ウイング4階)

開催致します。






麗川会は、「ひまわりの郷」と
「フォーラム南太田」・「杉田劇場」、
そして阪東橋の「地域労働文化会館」の会議室をお借りし、
「書を楽しむ」をモットーとしてお稽古に励んでいます。

「書を楽しむ」というのは、ただ筆をもって書いて楽しいではなく、
懸命に研鑽し、地道に努力して、
上達が得られた時や良い作品ができた時に、
喜びや楽しみが生まれてくるものだと私は思います。

会員一同は、その努力を讃え合い、励まし合い、
そして、いたわりと思いやりを大切にしています。

高齢の方も多く、
病気を抱えている方や、
御家族の介護をしながら続けている方、
みんなそれぞれ条件が違います。

でも、互の立場を分かり合いながら、
互を気遣いながらで、
助けあっています。


こうした素敵な仲間がいて、
居心地のよい自分の場所があることは、
とても「しあわせ」なことだと思います。

その「しあわせ」をかみしめつつ、
この書展も今回が五回目となりました。

私は、先週池袋の書展を終えたばかりで
支度にアタフタしておりますが、

お買い物のついでなどに、
ご近所の方は
お出かけいただけますよう、
お願いいたします




麗川会では、入会者を若干名募集いたしております。
書道を初めたい方、
再開したい方、
この展覧会の受付へお問い合わせください。






第5回 書を楽しむ麗川会展 明日から

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明日から「第5回 書を楽しむ麗川会展」が始まります


上のお花は、
メンバーの方々がお金を出し合って、
Yさんが準備してくださったものです。
会場の入口に飾って皆さんをお迎えします。

まだまだ初学者が多いのですが、
出品者の一生懸命さを
感じていただければと思います。

今日は朝から展示作業で、
準備万端整いました。



「老人会のお友達が来てくださるから、
毎日会場に参ります」
「家族が楽しみにしています」
とか、
メンバーの楽しそうな声が聞かれます。

展示を終えて、記念写真です。



もし、ごついでがありましたら、
小さな書展ですが、
お出かけください
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