$ 0 0 おほけなく うき世の 民に おほふかな わがたつ杣に 墨染の袖 Yさんからいただいた、墨染紙。 あえて暗めの紙を選んで、慈円のうたを書いてみた。 身のほどをわきまえないことだが、 このつらい世の中を生きる人々の幸せを祈りながら、 この法衣の袖を人々に掛けましょう。 比叡山で僧侶となり、 法衣に袖を通すことになったわたしなのですから。 戦で荒んだ平安時代の末期、 仏法の力で人々を救おうとする僧侶の歌です。 今の時代、 人々を救い導いてくれる人はいるのだろうか? 私利私欲だけが渦巻いているよね。