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Channel: 忘己利他
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第26回書展 グループ墨花④

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六月二十七日望湖楼酔書五絶
北宋の詩人、蘇軾詩

黒雲翻墨未遮山
白雨跳珠乱入船
巻地風来忽吹散
望湖楼下水如天

黒い雲が、墨をひっくりかえしたように広がってきたが、
まだ山を隠してはいない。
すると、にわかに降り出した白い雨粒が、
真珠が跳ねるように、ばらばらと船のなかに入り込んできた。
そうかと思うと、大地を巻き上げるような風が来て、
たちまち雲や雨を吹き払う。
そして、この望湖楼から見る西湖は、
ふたたび大空の色をたたえて広がっている


6月27日に蘇軾が杭州市の西湖の望湖楼に雨宿りをした際に、
蘇軾がお酒を飲みながら作った七言絶句の詩です。

湖の天候の変化、
墨のような黒い雲が広がり、
白い真珠のような雨が降り、
風がふいて雨雲を吹き払い、
そして西湖には青空が美しく広がる。

といった、西湖を舞台とした自然の変化を詠いながら、
蘇軾の困難や逆境を雲や風雨に喩え、
強風に吹き払われての青空になるという
自らの境遇の願望が込められた詩と言われているそうです。

日本各地での異常気象も恐ろしいですが、
我が国ばかりではなく、
世界で暗雲が立ち込めています。

全ての国で
澄み切った青空が見れることを
渇望します 

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