空は紺碧[こんぺき]に晴れ渡つてゐる。
どこかで山蝉が鳴きはじめた。
加藤道夫『なよたけ』より。
緊急事態宣言は、5月も継続され、
見えないウイルスとの戦い、
我慢の日々が続きます。
自宅にいて、じっとしていると、
足も弱り、腰も痛くなるので、
少しずつウォーキングを心掛けています。
あちこち歩いていると、
いつもと違った道を歩いてみたくなり、
迷子になりながらも、知らない道を発見することもあります。
昨日、ここはどこだろう?どこへ繋がるのだろうと思いながら歩いていると、
見知らぬ年配のご夫妻が寄ってきて、道を尋ねられた。
私が聞きたいくらいなのに、その状況で尋ねられても・・・
「わからないんです。私も迷子になっているので」と答えた。
すると、ご主人が
「どこへ行ってもいいよ。歩いてさえいれば」と。
その言葉は、重く響くものがありました。
全てを諦めてしまうのではなく、
どのような社会になろうとも、自分の歩みを止めない。
前へ進むことによって、新たな道が開けるかもしれません。